メカニズムがきちんと説明されている本や論文は頼りになります。
うつ病の方は、脳にいいものをとろうと調べていると思います。
そのようなかたのために基礎的な知識をまとめておきたいと思います。
脳の質量のうち、6割は脂質脂肪で出来ています。その脂質に書かれた本です。
オリーブオイルやオメガ3のアマニ油が健康にわるいとは、世の中で言われている常識とは違います。
しかし、まずオリーブオイルやアマニ油の植物油が健康によくないという1万人のデータがあります。それがこちらの本です。アトピーに関するしっかりした本です。
www.hopeforlocalpeopleinjapan.com
今回は、植物油がなぜ、体にわるいのかという仮説のメカニズムを説明した本の紹介です。
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書籍タイトル
「プーファフリー」であなたはよみがえる
生命場を歪ませるアルデヒド
書籍分類
脂質、脂肪に関しての書籍
著者
崎谷 博征
統合医 脳神経外科専門医
医学博士奈良県立医科大学、大学院卒業
著者の立場
著者は開業医であり、どこかの組織にぞくしているわけではない。
そして、面白いのが、この書籍で問題としているオメガ3(DHAEPA)を熱心に
とっていたということだ。しかし、どうも体調がすぐれない。その観点から、研究を調べた。
200近い論文がこの書籍では紹介されている。
メカニズムの解説(書籍より一部引用)
この本で解説されている脂質のメカニズムを解説する前に、以下のことを説明します。
プーファ(PUFA)とは、Polyunsaturated fatty acid:PUFAの略。
日本語では、多価不飽和脂肪酸である。
オメガ6、オメガ3と分類されている。
オメガ6は具体的には、キャノーラ油、菜種油、大豆油、などに多く含まれるです。
オメガ3は具体的には、いわしなど魚に含まれる油です。
オメガ9は、具体的には、オリーブオイル、コーン油などに多く含まれるものです。
まず、これだけ説明します。
図11 プーファの説明 (本書籍より引用)


植物油の脂質の割合
メカニズムの解説としてとして優れているところ
①プーファ(オメガ3、オメガ6)は、必須脂肪酸と呼ばれるが、必須ではないところ
②プーファは体の中や外で酸化されて、アルデヒド誘導体になって、体を酸化する。酸化されて、皮膚のしみやガンになる。このメカニズムが丁寧に書かれている。
①プーファ(オメガ3、オメガ6)は、必須脂肪酸と呼ばれるが、必須ではないところ
最終4章から、必須脂肪酸はまちがいなところから証明されている。
必須脂肪酸という表現は間違い。そもそもの必須脂肪酸とよびだした動物実験は間違いであったことを紹介してくれている。さらに、脳にDHAはあるのだが、脳内のDHAは、全体で5gであり、一日の代謝回転は、5mgなので、食事からDHAをとると脳がうけとめられる量をこえる。私たちの体は、有害なプーファを飽和脂肪酸に変化している。
別の研究も紹介してくれます。
ビーガンのひとは、DHAの摂取量は0です。しかし、体内にDHAは充分にあります。つまり、体内でDHAを作れるということです。
(この書籍では紹介されていないのですが、モンゴルの遊牧民は、プーファ(植物油と魚)をとっていません。それでも問題ないのです。)
②プーファは体の中や外で酸化されて、アルデヒド誘導体になって、体を酸化する。酸化されて、皮膚のしみやガンになる。このメカニズムが丁寧に書かれている。
摂取する脂質の酸化のメカニズムを丁寧に説明している。
サラダ油やオリーブオイル、アマニ油といったものがスーパーで売られている。また、牛脂やバターもある。どのような油をとったら体にいいかを説明してくれる本です。
メカニズムがわかりやすく書かれているので、引用して説明します。
体がアルデヒドやその元のプーファによって、痛むメカニズム。
オメガ6、オメガ3(アマニ油、えごま油、DHA、EPA、)が酸化→エボキサイド等になる
→エボキサイド等がアルデヒド誘導体(ホルムアルデヒド)→これらのアルデヒドが体内のたんぱく質や遺伝子(DNA)と結合して、ガンになったります。
これがメカニズムです。
うつ病や脳に関してのダメージとしては、過剰なプーファの酸化が自閉症、アルツハイマー症、パーキンソン病、筋萎縮性硬化症、ダウン症などで報告されています。
脳にダメージを与えるのは、プーファの酸化といえます。
具体的にみえるもの、わかるものを著者は提示します。それは肌のしみです。
たんぱく質とアルデヒドがくっついたものが、しみです。そのしみは、リポファッシン(lipofuscin)と呼ばれます。このしみは体の中に出来て、血管内にできれば動脈硬化を引き起こしますとのことです。(しみは分解してくれたらいいのになと思うのですが、しみが分解されないメカニズムがあるのです。しみの分解酵素が阻害されているので、酵素をたくさんつくらないと推測されますです。)
著者はこれを、たんぱく質分解酵素の阻害とよび、最もプーファの悪影響といっています。
1.図14 プーファ(オメガ3とオメガ6からのアルデヒド発生)

2.図17 リポファッシン

プーファ(オメガ3とオメガ6)のたんぱく質分解酵素ブロックのはなし

特に細かく、プーファの酸化のメカニズムが書いてあります。
プーファの酸化のメカニズムは以下にまとめてあります。書籍より引用。
書籍の画像引用
3.図6-16-2


図5 プーファの酸化のメカニズム

すぐれたメカニズム解説の書籍だと思いました。
著者の言っている大本を確かめるために、脂質の量の表を作ってみました。参考になれば幸いです。表から言えることは、オリーブオイルも不飽和脂肪酸のオメガ9なので、安全ではないです。
オリーブオイルは健康か?
オリーブオイルは健康なイメージがありますが、それは、他の植物油やDHA、EPAよりは健康といったもので、とるべきではないです。
オリーブオイルは、摂取することはやめたほうがいいです。
その理由は三つです。1、そもそも酸化する不飽和脂肪酸であること、
2、イタリアや他の国から日本に送られているので酸化がすすんでいると考えられること、
3、日本のオリーブオイルの基準は甘いため、質の低い痛んだオリーブオイルが多く店頭にならんでいることです。
日本で手に入るオリーブオイルが体に実は体によくない、加熱してしまうと他の植物油とかわらない危険があるというのは麻布大学の研究で確かめられています。
(加熱による市販食用油の劣化の特徴、麻布大学 生命・環境科学部
安田 秀美 、原馬 明子 、田井 優輝 、滝澤 彩里 、守口 徹)
オリーブオイルは植物油の中で最も酸化しづらいといわれていますが、30分いためたら、5分のえごま油と同じくらいの酸化になります。つまり、炒めたり、揚げ物をするとあまり変わらない危険性があります。炒め物や揚げ物は30分に近い時間加熱するので。
また、名古屋文理大学やマレーシアの大学でパーム油や大豆油を加熱して酸化物質がつくられること、酸化を抑えるビタミンEは加熱すると効果を失うことが確かめられています。つまり、植物油は防御することができないということです。
https://www.nagoya-bunri.ac.jp/information/memoir/files/2012_15.pdf
Repeatedly Heated Vegetable Oils and Lipid Peroxidation | IntechOpen
牛脂や、豚の脂である、ラード、鶏の脂もいいとおもいますが、バターがベストだと思います。
グラスフェッドのバターがおすすめです。

植物油の脂質の割合
私の感想は、以下です。
感想
人によって、いうことが違う。それは、参考にしている研究の新しさによる。昔は、胃にピロリ菌はいないといわれていた。コレステロールは、取ってはいけないので、卵は一日一個といわれていた。
また、最近だと小腸には、細菌はいないといわれていたし、リーキーガットもないといわれていた。
たんぱく質は完全に消化され、ペプチドの形では吸収されていないといわれていた。これらは、否定されている。
これと同じことが、脂質脂肪でも当てはまるとおもわれる。
今現在は、プーファ(PUFA)の中心であるDHAEPAという魚のオイルは健康にいいことになっている。この常識はいずれ変わるかもしれない。
そのような時代に私たちはむきあっている。どうやって食べ物を選べばいいのか。それは、自分が作れるものかどうかだ。自分で作れるものは、狩猟時代も作ることが出来て、それだけ食べられていたものだ。つまり、長い間食べられていても問題ないものだ。
もっと個人的に言えば、自分で作れないものは、食べないほうがいいのではないか、資本主義と密接に関わる大規模生産、工業設備による農作物は食べる人の健康よりも金を稼ぐことが優先されている。
今回のテーマでは、脂質だ。結論から言えば、バターが最優先で、ラード、牛脂はは可能だろうといったレベルだ。
オリーブオイルは健康イメージがあるが、やはり不飽和脂肪酸なのでとるべきではない。
植物油は、植物の種から絞られる。種は、発芽することが目的だ。他の生物に食べられるためには存在してない。
バターは、簡単に出来る。牧場で体験で作られるものだ。そして、賞味期限もない。
牛乳(バター)は子牛がたべるためにほとんど食べられていないものだ。
バターはつくることができる。牛の牛乳を熱処理や、脂肪分解処理をしないで、ただ容器に入れて振ればつくることができる。
市販の牛乳は、遠くに腐らないで牛乳を運ぶために処理をしている。工業製品だ。牛乳の歴史を調べればわかるのだが、牛乳は飲まれていなかった。主にバターが取られていた。
チーズを作るには、子牛の胃の胃酸をつかって作る必要がある。保存がきくバターこそが牛乳生産の目的だった。このように食べ物を選択することが大切と思われる。
とんかつ、から揚げ、フライドポテト。これらはおいしい。しかし、揚げ物という食べ物が出てきたのは、日本では、戦後の40年ぐらいの話だ。なぜなら、油が豊富にはなかったし、油は食べるものではなかったから、明かりをとるためや、ニスとして使っていた。それで体にダメージがあるのは当然といえる。不自然な、酸化しやすい物質を食べているからだ。
結論として私が買っている脂質はバターです。グラスフェッドという牧草で育てられたものが買えます。元々、これしか歴史上はなかったです。大豆とか飼料で牛を育ててたくさんの牛乳を出している現状は、牛は工業製品にみえます。
グラスフェッドバターは、業務スーパーで普通のバターと同じ価格で買えます。
もちろん、普通のスーパーで買えるバターでも充分かと思います。
グラスフェッドバターと普通のバターの違いは、普通のバターは、飼料に大豆とか使われていて、そこでプーファが含まれていて、その分バターの中のプーファの濃度があがるからです。
item.rakuten.co.jp
目次
はじめに
第1章
人類にとって最大の惨事:プーファ(PUFA)
人体解剖で出くわした猛毒アルデヒド
農耕牧畜革命とアルデヒドを生み出すプーファ(PUFA)
プーファ(PUFA)によるライフスタイルの激変
調理・加工食品革命と植物油脂
今や都市災害 外食産業での油酔い
畜産物を通して蓄積するプーファ(多価飽和脂肪酸)
プーファの普及とあわせてのガンなどの病気の急激な増加
プーファの酸化こそアルデヒド誘導体の正体
エネルギー代謝をストップさせるアルデヒド
第2章
私たちの食べている脂肪とは?
食事から摂取する脂肪
飽和脂肪酸とは
不飽和脂肪酸とは
なぜ脂肪酸に飽和と不飽和があるのか?
プーファの二大横綱:オメガ3とオメガ6
最も酸化されやすい魚油(EPA)とDHA
第3章
プーファ(PUFA)と美容・健康
プーファの生理作用
肌のしみ、しわもプーファが原因
華麗集・わきが・口臭もプーファが原因
ガンとプーファ
動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞の原因もプーファ
消化とプーファ
自己免疫疾患とプーファ
神経疾患とプーファ
プーファの台車物質も危険
第4章
なぜプーファ(PUFA)が蔓延しているのか。
オメガ6、オメガ3は必須脂肪酸?
飽和脂肪酸悪玉説お虚偽
オメガ3は体にいい?
EPA、DHAは必須か
リノール酸、リノレン酸のサプリメントは必須か
適切な時期に適切な量で適切な場所に
新生児黄疸もプーファが原因
加齢、食事とエネルギー代謝
エスキモーダイエットの結果は?
プーファの摂取を限りなくなくすこと
2021/4/18 15:45 初稿 2021/5/17 17:15更新 2021/5/22 13:00最終更新